シミが発生したニキビ跡に悩んでいませんか?こちらでは医学的見地から見た、もっとも効果的な“ニキビ跡を消す方法”を紹介しています。シミ消しの極意を知って、長年の悩みを一気に払拭しましょう。
症状が出ている時のニキビも辛いものですが、治癒した後に跡が残るという問題も無視することはできません。こちらでは、炎症を伴うニキビが治った後にシミが残ってしまった場合の対処法を解説しています。ニキビが出来る前と同じような、美しい肌を取り戻すためのケアを考えていくことにしましょう。
もっとも一般的なシミはニキビがあった場所に茶色く残るものでしょう。シミはは炎症を伴う悪化したニキビの治癒後に発生することが多く、最悪の場合は一生モノとして残ることも。これは炎症発生時にメラニン色素が産生されることに由来する現象です。健康な肌であれば多少のメラニンが産生されてもターンオーバーによって徐々に排出され、白い肌に戻っていきますが、炎症が悪化して肌の奥にある真皮までもダメージを受けた場合には、メラニン色素の色が残ってしまうのです。
赤黒色、紫がかった色のシミは、茶色いシミとは別のメカニズムによって発生するものです。炎症や化膿が悪化すると、表皮の奥にある真皮にダメージが及び、毛細血管が壊れてしまいます。すると、血管内の血液が皮膚細胞にまで漏れ出てしまい、細胞に染みこんでいくのです。赤血球に含まれるヘモグロビンは酸素との結合を失うと黒っぽく変色するので、それがシミのように残ってしまい、赤黒い、あるいは紫がかった跡になるわけですね。ただ、血腫は固まった血液を溶解する酵素としてプラスミン、t-PAなどを持つマクロファージの働きによって徐々に消えていきます。
茶色っぽく残る炎症性色素沈着に対して行われる一般的なケア方法は、ハイドロキノンという成分を含む軟膏です。メラニン色素はもともとチロシンという物質なのですが、ここに紫外線が当たるなどして外部刺激が加わると、チロシナーゼという酵素の働きで黒色メラニンに変化してしまいます。これがシミの原因。ハイドロキノンはチロシナーゼの働きを阻害するため、メラニン生成をダイレクトに防ぐことが可能なのです。ただし、ハイドロキノンには痛みや痒み、発赤、肌の乾燥…といった副作用があり、使用には注意が必要になります。
肌のターンオーバーが正常であれば、メラニンは徐々に排出されていきます。ですから、肌のバリア機能を回復させ、ターンオーバー周期を整えることでシミを消失させることは可能です。バリア機能を回復させるためには、角質層の水分量を保つことが重要。徹底した保湿を行うと共に、角質層の乾燥を招く男性ホルモン量を低下させることが出来れば、ターンオーバー周期を正常化してシミを緩和することが出来るでしょう。ただ、保湿はともかく、男性ホルモン量を抑えるためにはホルモン治療が必要になるので、皮膚科専門医に相談することが必須です。
ニキビ跡に残る茶色っぽいシミは、炎症を起こした箇所にメラニン色素が生成されることによるもの。一般的にはハイドロキノンという成分を含んだクリーム、軟膏が用いられますが、副作用もあるので検討は慎重に。安全に治したいのであれば、多少の時間はかかるもののホルモン療法で肌バリア機能を回復させ、ターンオーバーを正常化するというアプローチのほうがオススメです。
※正規表現は“ニキビ痕”ですが、慣習に従い“ニキビ跡”と表記しております。
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